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https://note.com/kaitai_shinsho/n/nd2f97173440c
何でもアリだった『FLASH』ニュース班でのお仕事
<エンタメ解体新書>
『FLASH』ニュース班でのご活躍について、当時の熱狂ぶりを教えていただけますか?
<青木宏行さん>
私は政治担当だったので、毎週必ず政治の記事を1本入れていました。でも、結局は何でもやってよかったんです(笑)
ニュース班と言いながら、芸能系の記事もたくさん書きました。例えば、飯島愛さんに一日編集部員をやっていただいたり、綾小路きみまろさんを見開きで取り上げたり、お笑いネタも大好きでした。
<エンタメ解体新書>
その頃から、芸能系のお仕事にも携わるようになっていたんですね。
<青木宏行さん>
芸能系がメインだったわけではなくて、本当にいろんなジャンルのネタを追いかけていましたよ。社会ネタから幽霊の話まで(笑)
あと、六本木のバーで飲んでいる時に偶然見かけた「卓球する猫」の海外の動画を追いかけて記事にしたり、何でもアリでした(笑)
<エンタメ解体新書>
本当に幅広いジャンルを扱っていたのですね。
<青木宏行さん>
そうなんです。
アイドルや女子アナの撮りおろしなんかも企画して掲載したり、自分が関心があることを何でもできたのが、『FLASH』の良さでしたね。

スマホがない時代を駆け抜けたニュース班のリアル:ソウル五輪
<エンタメ解体新書>
1988年のソウル五輪もご取材をされたとお伺いしましたが?
<青木宏行さん>
特派員に選ばれて、韓国語を勉強して2週間取材をしました。光文社からは私一人だけだったので、執筆だけじゃなくてカメラを買って撮影もしていました。
当時はフィルムの世界ですから、締切りに間に合わせるのが本当に一苦労でしたね。どうやって日本へフィルムを届けるか、臨機応変に頭を使いながら…オリンピックの会場から金浦空港までタクシーで行って、日本に帰る旅行客に託したこともありました(笑)
<エンタメ解体新書>
その中でも、特に印象的だったシーンは?
<青木宏行さん>
やっぱり、カール・ルイスとベン・ジョンソンの世紀の対決(※)ですね!ゴール前の観客席5列目くらいでカメラを構えて決定的瞬間を見届けたのですが…
(※)カール・ルイスとベン・ジョンソンの世紀の対決とは
陸上男子100m決勝における、前回大会王者カール・ルイスと世界記録保持者ベン・ジョンソンを中心とした戦い。結果は、ベン・ジョンソンが自身の世界記録を更新する9秒79で勝利となるが、2日後にドーピングの陽性反応が出たことで、世界記録と金メダル剥奪という衝撃的なニュースが全世界を駆け巡ることとなる。
<エンタメ解体新書>
えっ、あの100m決勝をそんな場所で撮影されたのですか?ご自身だけではなく、世界のスポーツ史に残るお仕事になったのでは?
<青木宏行さん>
それが違うんですよ…(笑)
いざ、ゴール!という瞬間に、前の人が興奮して立ち上がってしまって!報道の席じゃなく一般の席だったので、仕方ないのですが。現像したら、写真にその方の頭が映っていて、結局、通信社から写真を借りて使っていました(笑)
<エンタメ解体新書>
それは悔しい!でも、あの対決を現地で体験できただけでも、生涯の思い出になりますね!
スマホがない時代を駆け抜けたニュース班のリアル:オウム真理教取材
<エンタメ解体新書>
政治系のニュースも多く手がけられていたと伺いますが、取材は恐ろしくなかったですか?
<青木宏行さん>
後から振り返ると、恐ろしいなと思う出来事に出くわしていたことはありましたね。一番は、オウム真理教の取材ですね。
月刊『ムー』 って雑誌が好きでよく読んでいたんですが、空中浮遊している宗教家の写真が出ていて、教団に取材を申し込んだんですよ。それが、麻原彰晃でした。
「じゃあ、見に来てください」という流れになって、富士山の麓まで記者を取材に行かせました。
<エンタメ解体新書>
確かに、今思えば恐ろしい取材対象ですね…
<青木宏行さん>
私たち以外にもいくつかメディアが集まっていて、「水中クンバカ」というのを見せていただけると。簡単に言うと、水槽の中で息を止める修行ですよね。
ただ、いざ水槽に水を入れ始めたら、水が漏れて結局中止になっちゃったんです(笑)
<エンタメ解体新書>
まあ、どう反応していいかわかりませんが、その場がどんな空気になったのかは想像できます(笑)
<青木宏行さん>
ただ、その時に幹部の方々の様子をたくさん撮影していて、オウム真理教の事件後、たくさん写真を使うことができました。
その時、光文社まで来て私の窓口になっていた幹部も、後に極刑に処されることとなりました。
スマホやネットがない時代だからこそ、現場の最前線で泥臭く駆け回っていました。だからこその体験だったかもしれませんね。

ニュースからグラビアへ!巨匠・篠山紀信を担当した別冊編集長時代
<エンタメ解体新書>
ニュース班の最前線でご活躍された後、現在に至るにはどのような転機があったのでしょうか?
<青木宏行さん>
40歳を迎えた2003年の9月に、『FLASH』の別冊へ異動になり、別冊の編集長になりました。そこからはもうグラビアを中心にしたエンタメ系の領域がメインになりましたね。
<エンタメ解体新書>
ニュースからグラビアへ!お仕事の内容も大きく変わったのですね。
<青木宏行さん>
はい。そこで、あの篠山紀信さんと3〜4年ほど一緒にお仕事をさせていただくことになったんです。篠山さんはずっと別冊の表紙を撮影してくれていましたから。
<エンタメ解体新書>
日本一のカメラマン、あの篠山紀信さんとご一緒に!
<青木宏行さん>
雑誌『GORO』を始め、中高生の時に憧れて読んでいた雑誌の表紙を撮っていた日本を代表するカメラマンと、まさか一緒に仕事をするとは思ってもみませんでしたね。もともとエンタメの世界に関心が強かったので、篠山さんと仕事をご一緒できたことは、グラビアの編集から人脈まで本当に大きな転機となりました。
<エンタメ解体新書>
そして、秋葉原に誕生したアイドルグループの取材をすることになった?
<青木宏行さん>
はい、今に至るもうひとつの大きな転機も、『FLASH』別冊の編集長時代に迎えることになります。たまたま、AKB48チームKのライブを観に行くことになるわけですが……
中編はここまで!
ニュース班の最前線からグラビアへと担当を移し、巨匠・篠山紀信さんとの出会いという大きなキャリアの転機を迎えた青木さん。しかし、ここからさらに青木さんの人生を大きく変える「運命の出会い」が待っていました!
いよいよ完結となる後編では、AKB48チームKとの遭遇から始まった深い縁、『まるっとAKB48』大ヒットなどアイドル書籍の舞台裏、あっちゃんは「孫」の感覚!?青木さんが見守る若手エースへの熱い期待、雑誌の未来と愛される本づくりなど、AKB48への深い愛や次世代へ繋ぐこれからの出版業界の未来戦略をたっぷりと語っていただきました!
【前編はこちら】
https://note.com/kaitai_shinsho/n/nd2f97173440c
